今日は佐藤耕平・道11区予定候補と清水町・新得町へ。街頭宣伝や懇談とともに、3月末に廃線となる根室本線(富良野ー新得間)の「災害復旧と存続を求める会」の意見交換会にも参加しました。公共交通を守るため国が責任を果たすべきと、あらためて痛感です。
意見交換会には新得町内だけでなく、滝川市や北見市・千歳市などからの参加もありました。「私の親も国鉄職員でした」という浜田正利町長も見えられ、自治体財政では路線の維持は困難で、国や広域自治体である北海道の役割の発揮に触れたあいさつをされました。根室本線の災害復旧と存続には「オール十勝」としての運動や、富良野市などで経済団体も含めた活動へと広がりました。新得町では署名が全町的に取り組まれ、会は国や道へくりかえし要請もしてきました。平会長による「政治が動かなかった」とのあいさつが、すべてを表していると思います。
「移動手段がなくなって犠牲になるのは高齢者。残せるものなら残してほしい」という元国鉄職員や、「生まれた町の路線も廃線の危機にある。今回の廃線が前例にならないように」と移住されてきた方などから不安の声があがりました。誰もが鉄路の必要性を痛感しているんです。
「一部の路線を取り出して赤字だといい、負担できない自治体に押しつけて分断されてきた。本当は北海道全体で公共交通をどうするか、議論すべきだったのでは」と発言したのは隣町・清水町の方。これまでの廃線も、同じような分断のもとで進められてきました。これを乗り越える運動や論戦に、私も力を尽くさねば。
「鉄道は公共財産」と発言した20代の学生や、連合町内会の会長でもある日本共産党・青柳茂行町議も発言され、熱心な意見交換となりました。しっかり国政へ反映していきたいです。
JA新得町では、厳しい農業経営の一端をうかがいました。引き続き苦しい酪農に加え、十勝地方の基幹作物であるビートも、肥料価格高騰や昨夏の猛暑による病気の発生で作付意欲が失われてきています。輪作体系にも影響が出かねません。ビート糖の生成過程で出てくる残渣(ビートパルプ)は、配合飼料としても活用されます。畑作と酪農・畜産が支え合う構造も、ビート作付が減れば、管外から配合飼料を買うことになり負担が増します。「これでは悪循環になりかねません」との言葉を、重く受け止めたい。
そもそも多くの農家は、莫大な利益を求めて農業を始めたわけではありません。しかし国が増産や効率化を誘導するなかで、機械や施設の導入とともに負債を増やし、不安を抱えている農家が多いというのが現実です。
「再生産できるだけの価格が保障されていれば、農業をやりたいという人はもっといるはず」との言葉に納得。農業経営が持続できる土台まで壊されてきた、ということです。国会で食料・農業・農村基本法の改定議論が始まるなか、農業政策も大元から転換していかねば。清水町では、中河つる子町議が議会の合間を縫って駆けつけての街頭宣伝。卒業式から帰る中学生たちを前に、どこの町でも安心してくらしていけるような政治にしなければ、との思いも新たにしました。
【今日の句】切り捨ての論理は 国も弱くなり