憲法の問題ではなく、安倍政権の責任
安倍首相はコロナ禍を利用した緊急事態条項創設と自衛隊明記を狙っているようですが、政府の責任棚上げではないのか。今やるべきは不要不急の安倍改憲ではなく、憲法の理念を生かした政治の実現。今日は73回目の憲法記念日です。
今日の「しんぶん赤旗」主張では、ローマ教皇が4月の復活祭で述べたメッセージを引用しています。曰く「今は武器を製造し、取引するときではありません」「そのために費やされる莫大な資産は、人々をいやし、いのちを救うために使われるべきです」。戦争放棄・戦力不保持を唱えた憲法の精神に通じます。
「北海道新聞」社説は「危機に乗じた改定は論外」と掲げ、非常時には「委任独裁」が生じる危うさが潜むことに触れながら、「権力が暴走すれば、民主主義は崩れる」と警鐘を鳴らしています。安倍政権は、国民に自粛を呼びかけながら十分な補償はおこなわず、その自粛にこたえない国民へ責任を転嫁していないのか、しっかり国民的監視が必要です。
そもそも国民には「団結」を呼びかけながら、多くの国民が緊急の課題と思っていない改憲を持ち出すこと自体がおかしい。いま政治に望まれているのは、外出自粛や休業要請と一体の十分な補償ではないのか。医療・介護の現場は疲弊し、国民の窮状も進んでいる現実を安倍政権は直視しているのでしょうか。
今日の「しんぶん赤旗」では、全国公私病院連盟の邉見公男会長が命がけで働いている現場の声を代弁しながら、「国には、現場に出て、現物を見て、現実を理解するという三つの『現』を重視する『三現主義』の姿勢がない」と強調しました。自戒も込めながら、私も強く訴えたい。
今こそ憲法の理念を生かす政治への転換を。苦難に直面している今だからこそ、問われているのは政治の姿勢であり、責任です。
【今日の句】主権者は 総理ではなく 国民だ