小泉進次郎が田中真紀子化する危険性

鳴り物入りで環境大臣に就任した小泉進次郎の言動が危なっかしい。福島原発の汚染水に関する発言、ニューヨークでの「セクシー」発言など、意味不明であり、不勉強のそしりを免れない。 小泉進次郎と田中真紀子はよく似ている。両者の父親は共に自民党総裁、内閣総理大臣経験者であり、しかも戦後の日本政治を大きく動かした大物である。サラブレッドであるから、それだけで世間の注目を集める。 そして、大衆を演説で動かすという能力は、田中角栄も小泉純一郎も群を抜いているが、真紀子も進次郎も父親似で、演説が上手い。人を引きつける漫談能力にも長けている。だから、「人寄せパンダ」という。 田中真紀子の演説は角栄譲りでピカイチである。進次郎については、まだ及第点はあげられないが、並の政治家よりもTPO を考えた演説はできている。 問題は、演説の中身である。素晴らしい政策の発表があるわけではなく、大衆受けする激烈な言葉とジョークを並べるだけで、中身がない。国の根幹である外交防衛、財政政策、経済政策、憲法改正などについて、具体的にどのような政策を持ち合わせているのか分からない。何か言っているのだろうが、中身が空虚なので印象に残らない。 角栄には、列島改造論などの政策があり、純一郎にも構造改革や郵政民営化といった政策があった。外相ではあったが続きをみる

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