東京都が直面する3つの課題

 8月16日も東京都の新型コロナウイルス感染者は260人と、感染の再拡大が止まらない。いつになったら収束するのか。東京を震源地とするコロナ第二波は日本全国に拡大してしまった。 第一に、小池都知事は「夜の街」を批判するだけでなく、PCR検査を徹底して行うべきだった。厚労省の不作為を東京都が糾弾し、自ら検査に乗り出すくらいの指導力が都知事にあってもよい。世田谷区の保坂区長は、動かない都にしびれを切らして、PCR検査を増やすための世田谷モデルを作ろうとしている。 さらに問題は、これから台風の季節が来ることである。近年の日本列島は、異常気象で激しい集中豪雨に見舞われることが多くなっている。地震についても同じだが、避難所は病原体感染が起こる危険性が大きい。他人との間隔を開ければ、避難所の数を今の3〜4倍にせざるをえないであろう。複合災害への備えが必要なのである。 小池都政の問題点は、防災に力を注がないことである。荒川と江戸川が氾濫したら、江東5区の250万人が住む地域が水没するが、避難路の確保すらできていない。 第二の問題は東京オリンピック・パラリンピックである。来年に延期することになったが、予定通りに開催できるか否かは疑問である。世界の新型コロナウイルス感染者2100万人を、死者も77万人を超えた。アメリカ、ブラジル、インド、ロシアなどで感染が急拡大している。 ワクチンの開発も1年半〜2年は続きをみる

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