歴史認識の違い:日韓対立の背景にあるもの

 日韓関係が最悪である。その背景には、両国間で歴史解釈などについて大きな認識のギャップがあることを忘れてはならない。 日本は1910年に大韓帝国を併合し、1945年の敗戦まで35年間にわたって植民地支配を行った。植民地にされたほうにとっては屈辱の歴史であり、様々な差別を受けたことは否定できない。なぜ、一方が宗主国に、他方が植民地になったのか。(1)幕末の徳川日本が独立を保つことができたのに対して、なぜ李朝朝鮮(後に大韓帝国)にはそれができなかったのか。当時の支配層である日本の武士と中国の官僚(マンダリン)や朝鮮の両班を比較してみると、武士が武力で国を守ることを考え、強烈なナショナリズムを持っていたのに対し、科挙の試験で登用されたマンダリンや両班には、ナショナリズムが欠如しており、コスモポリタンな教養人、文化人としての性格が強すぎたようである。 また、寺子屋教育で世界に冠たる識字率を誇った徳川日本は、危機に際して、お上の指示を御触書で迅速に民に伝えることができた。これに対して、支配層と被支配層の識字率に大きな差があった中国や朝鮮では、日本ほど国民の動員が上手くいかなかった。(2)大日本帝国の植民地から日本本土に到来した朝鮮半島出身者の処遇については、ハングルで書かれた父の選挙ポスターを基にして、私自身が多くの歴史資料に当たって研究し、私のブログ続きをみる

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