熱田神楽も中止 芸術文化・エンターテインメントの危機
熱田神楽も中止 芸術文化・エンターテインメントの危機
4月20日から5月11日までの期間、愛知県は新型インフルエンザ等対策特別措置法に基づく「まん延防止等重点措置」を実施すべき区域とされた。特に、名古屋市内では飲食店は午後8時までの営業(酒類の提供は午後7時まで)と緊急事態宣言と同じ強い措置。この指定を受け、私の住む地域でも新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止の観点から、地域における歴史的行事、文化、エンターテイメントの中止・延期・変更が相次いでいる。
5月4日(火)には熱田神宮内神楽殿で予定されていた「奉納熱田神楽」も中止に。役員のみで垣内参拝のみおこなったものの、1900年前からこの地域で続いてきた熱田神楽が中止となるのはかなり異例であり少なからず衝撃を受けた。
行事やイベントの中止は熱田神楽にとどまらない。芸術文化・エンターテインメント全体が深刻な危機にひんしている。国が求める自粛要請に応じて文化的行事や演劇、コンサートなどのライブイベントの中止・延期が相次ぐ中、再開の見通しが不透明なまま損失は膨れ上がる一方。持続化給付金以外には支援策はなく、諸外国のように芸術文化に対する支援策も講じられていないのが実情だ。
歴史的行事、文化、演劇、エンターテイメントの担い手のほとんどは民間。しかし、「民間なんだから自分でがんばって」だけではクールジャパンが泣く。コロナ後も再び同じような危機があるかもしれず、国や自治体は文化・芸術関係者としっかり協議し、支援のあり方や継続に向けた課題の整理などを十分行う必要がある。